感想

 内容、分析とも、鋭く面白い部分も多かった。それだけに、無神経な決めつけや、仮定の導入が気になる。

 大所高所から大きな理論を援用して何かを説明した気になるのではなく、「実際のメカニズム」に注意を払って欲しい。

 日記の最初に書いた通り、哲学や文化論の世界には、関係ないものを適当にくっつけて小難しく説明することを、何かの功績と勘違いしているバカが多い。

 無論、本当の哲学、文化論は、そんなつまらないものではなく、もっと面白いものであろう。東氏、id:hazumaには、そこを知らしめる著作を書いてほしい。本書を読んで、その面白さをもっと知りたいと感じたことを述べて、本稿を終えることとする。