2003-10-01から1ヶ月間の記事一覧

学者と芸人

前から思ってはいたのだが、東氏(id:hazuma)の文章に対して、学者の文としての批評は意味がないのかもしれない。彼は、芸人と扱うべきなのかもしれない。 「政治的」、「パフォーマティブ」……言葉は何でもいいが、書かれている内容自体よりも、書いた意図…

村を作るという欲望

要は、村社会というのは、決して「おれたち村を作りたい」というストレートな(動物的な?)欲望で作られるものではなく、「村ってキモいよね」とかいうシニカルな連中こそが実はいちばん村社会を作りやすくて、日本ではそういうシニカルさが妙に発達してい…

同村指数と内輪化

ただ「内輪化」についてひとこと。このあいだの同村分析を見ても思ったのだが、実際のところ、はてなはそんなに内輪化しているのだろうか? 東浩紀村とかいうけど、同村以上と認定されたひとがそれほど多いわけでもない。 「同村指数」については、こちらと…

はてなは内輪化しているか?

身長170センチの人は背が高いか? 体重40kgの人は軽いか? どちらもまぁ、無意味な問いである。 答えは簡単で、「定義次第で、どっちでもいえる」。 対策も簡単で、「目的に応じて、きちんとした定義を作り、それを元に議論する」。 東氏(id:hazuma…

さらに呆れた

東氏のところで公開されてるメールのやりとりをみて、さらに、あきれることしきり。 「サイトで書いても騒動になるから、まずメールで相談するよ」というメールが来た。 それに対し、いきなり「怒られる」と題した日記を公開して、オフの撤回を宣言する(相…

あきれた

今さら東氏(id:hazuma)に言うこともないだろうが、良い共同体をきちんと維持するには不断の努力が必要である。はてなが使いやすいとしたら、それは、誰かが貴重なお金と時間、頭脳を使っている、ということだ。 自分にとって気持ちのいい共同体を作ろうと…

はてなダイアリーってどうよ?

今月のゲームラボの東(id:hazuma)の連載は、はてなダイアリーである。彼は、はてなが、「閉じられつつ外へ向かう」場である、と称揚している。 その理由として、現在のはてなの規模は、サブグループを育む程度の大きさはありつつ、その中で情報が拡散せず…

知識欲という欲求

では、本来意味がない論に、なぜ、魅かれる人がいるか? 思い切り単純化すれば、それは知識欲を欲求的に消費しているからだ、ということになる。 何度も書いているように、東の「動物化するポストモダン」は、裏付けを欠いている。で、この本の内容を、きち…

テーマという欲求

娯楽作品を売る側からすれば、「テーマ」というのも、欲望を欲求的に消費させる一つの要素でしかない。 例えば、人間には、「社会的に有意義でありたい」という欲望がある。この欲望を欲求的に消費させるために、「社会性のあるテーマ」を持った作品が作られ…

フィクションと動物化

東(id:hazuma)は、 東は、人間的な欲望と、動物的な欲求を対置し、社会的な関係の中で作られていくのが欲望、単純に欠乏を埋めて満足するのが、欲求としている。そして、動物化の状態として、欲望を欲求として解消し、欠乏−満足の回路を閉じてしまう、と指…

メタリアルフィクションの問題点

この文章における東の大塚批判が、全部が全部無意味だというわけではない。 この後に続く、大塚が大衆批判へ退行している云々は、それなりに意味がある文章かもしれない。 このへんは、単なる枕なのかもしれない。 とはいえ、東的に主題がどこにあろうが、読…

ジャンルではなく、努力の問題だということ

次に、もっと重要な問題。なぜ、大塚が、「努力が乏しい」という批判をしたかだ。 今度は、引用された大塚の文の直後を見てみよう。 「ゲームのような死」の表現方法の先に、リアルな人の死(それはリアルな生の、裏返しでもあります)をいかに描きうるのか…

TRPGではない

簡単なほうから行こう。 二番の、大塚の批判がTRPGに向けたものであるか、どうかだ。 先ほどの大塚の引用の直前に来るのが、以下の文章である。 そして同時にゲームという表現が人の死をパラグラフの数値として示し、リセット可能なものとして描いてきた…

東の指摘する二つの点

映画やまんがやミステリーが人の死を記号的にしか描けないという限界を自覚した上で「現実」との関わりを模索しているのに対して、「ゲーム」や「ゲーム」を出発点とする「ゲームのような小説」はその努力がぼくには乏しいように思えてなりません。 「キャラ…

TRPGと人の死、再び

「キャラクター小説の作り方」を最近、再読したので、東(id:hazuma)のファウスト記事の問題点を、もう一度洗い直しておく。

細部をもって伝えようとする場合

郵便的不安たち#において、彼は、「大きな物語が崩壊した」ため、「タコツボを横につなぐこと」を目的として掲げていた。 それが目的ならば、例えば、社会の動物化をオタクに対して語る時、「いや、それは細部で間違っている」と言われた時に、「細部はどう…

細部が本筋である場合

さて、議論によっては、全体的な流れはどうでもよく、細部の説明自体に意味がある場合もある。 それは、全体的な流れが存在することが、誰にも了解されている時である。 例えば、「物を落とすと、やがて落ちる」という大原則は、誰もが了解している。その次…

細部が細部でしかない場合

さて、全体的な大きな流れが存在する時も、常に、それに反発する部分はある。川の流れは上流から下流へいくが、その中にはよどんでいたり、逆流していたりする部分もある。 この時、ことさらに、逆流する部分を取り出して、「川が流れてるとは言えない」と言…

細部を捉える反論について

東氏(id:hazuma)の言説を巡る議論において、事実関係の議論をする時、しばしば言われるのが、「それは細部であって本筋ではない」というものである。 こうした議論は、東氏が直接、言っていることではないことは確認しておきたいが、一応、論駁する価値が…

動物化する社会

(オタクたちは)集団として見れば、結局、猫耳が流行れば、バーッと猫耳、メイドが流行ればバーッとメイド、羽根が流行れば羽根というわけで、単にもう動物的に動いているだけだろう、と。むしろ、そういう風に捉えたほうが、オタクたちの行動は効率的に説…

オタクとは……精神的な方向性

こうしたモデルから、具体的な、「オタク層」オタク系作品、オタク系人間を把握して、初めて、その趣味の方向性について語ることが可能となる。 さて、いわゆる「萌え系」というのは、「市場モデル的に」で定義した、オタク層の中の、さらに小さな部分集合で…

オタクとは……平均的オタク像。

上記のモデルを踏まえるなら、基本的に、遊びに使える金が多いのは、大学生、そして、独身の社会人。オタグッズを集めて文句を言われないのも、一人暮らし独身。*1 そのへんで統計取ってみれば、生身の女性が苦手、というのも、あながち外れてないだろう。 …

オタクとは……市場モデル的に

大ざっぱに言って、「オタク市場」と呼ばれるものは、20代前半から30代くらいに至る層で、見込める数は、数千から10万。平均が1〜2万というところ。 いわゆる「萌え系」の作品、ギャルゲ、エロゲの購買層は、この中に集中している(相関が非常に大き…

オタクとは

『「オタクという立体が、どういう形で、どんな色に塗られているのかが見えてこないんだもの。」 望月氏のこれもうまく見えてこないんですが、一度まとめていただけると東氏への言及が読みやすいです。』 このようなコメントをいただいたので、ひとまずまと…

オタクとかポストモダン化とか世代論とか

上記の手法が使えるのは、もちろん、人種だけではない。むしろマーケティングなんかで、よく使われている。 うちの製品を買うのは、どういう層か? それを例えば、年齢別、収入別、趣味別、とにかく色々なデータを放り込んで、それぞれ、あるいは、その組み…

統計学手法について

人種、という概念がある。白人、黒人、黄色人種等色々ある。 地理的要因、文化的要因、政治的要因を脇において、とりあえず、人間の肉体的な特徴から、その属する種が分かるのではないか、というものだ。 まぁ考えればわかるが、ずいぶんと乱暴な分け方であ…