デザイン先行の匿名キャラ

 「でじこ」が、デザイン先行で、性格や設定が自然発生的に現れた、という解釈は、明らかに間違いだが、そういうキャラ/現象は、いくつも存在する。

 いい例が、「萌えるエコアイス」のえここだろう。
 元々は東北電力のキャンペーン用キャラクタで、何の設定もなかったのだが、主にネット方面で人気を増し即売会が開かれグッズが発売されるに至る*1

  1. 背後にいかなる物語も存在しない。
  2. 様々な設定は全て市場の期待に応える形で、集団的かつ匿名に作られた。
  3. オリジナルがどのような作品で、その作者がだれで、そこにはどのようなメッセージが込められているかを問うことは、ほとんど意味をなさない。

 これらは全て「えここ」に当てはまる。

 こうしたキャラの起源は、データベース先行型作品についてで考察しているので、そちらも見てほしい。

*1:id:gonzapさんに、ご指摘いただきましたが、えここにも、原作者の漫画家、渡辺祥智さんの存在は大きな意味を持っています。結局、作者性なしで成り立つ匿名キャラというのは、非常に数少ない存在なのでしょう