東浩紀は何と言うべきだったか

この世に絶対の真実はない。
アポロは月に着陸してないかもしれない。
ナチスはUFOを作っていたかもしれない。
義経ジンギスカンかもしれない。
世界はトゥルーマンショーやマトリックスかもしれない。

その意味で南京大虐殺ホロコーストだって、存在していなかった可能性はある。


この世に絶対の真実はない以上、言論の場を完全に封殺するのはいけない。
アポロ捏造説もナチスUFO説も義経ジンギスカン説も、それを語ることを完全に禁止するのはよくない。その意味で、南京大虐殺ホロコースト否定論も、言論を完全に禁止することはよくない。


こう言ってくれれば、一貫した立場として納得できるわけだ*1


でも、実際はそうじゃない。
トゥルーマンショー並のでっちあげでなければホロコーストは否定できないというけれど、東氏の言うポストモダン、絶対的な真実の否定は、まさしくトゥルーマンショーですら許容している立場ではないか?


だから批判される。そこをスルーして「みんなポストモダンが分かってない」という。それがダブルスタンダード

*1:ただ、これ、誰に聞いても「そりゃそうだよね。だから?」で済む、特に反対もされないが、だからといって何にもならない意見ではないかと思う。世界がマトリックスである可能性を否定できないというレベルで、南京大虐殺がでっちあげの可能性を否定できないというのは誰しも納得するだろう。同様に、南京大虐殺否定に関するあらゆる言論を禁止しろなんて人もいない