付記

http://diary.note.ne.jp/d/38638/20040324.html
地雷犬さんの日記より。

 後半の「もしこういう認識が存在するとしたらそれってどうよ、的なものをメモっておきます。」という箇所について。
 一応、俺の記事に懸かっている部分もあるので、フォローを。

3:「月姫」は商業的な宣伝なしで、インターネットを前提とした口コミによって大きなムーブメントを作るに至った画期的な存在だった

 部数・規模を考えると、それなりにレアな出来事だったとは思います。
 同人の頃のCLAMP、高河ゆんを知っている人は少ないわけで。彼らが本格的にブレイクしたのは、商業出版&宣伝ルートに載ってから、とは言えると思います。
 同人だけで活動し、商業宣伝ルートを経由せずに、月姫レベルの認知度を得た作品、作者というのは、少ないんじゃないでしょうか。

 ここには、地雷犬さんのおっしゃる通り「漫画の場合、同人から商業に至るルートが確立している」というのが、まず大きな理由としてあると思います。
 あと、漫画の場合、超大手サークルが、三千部売ったとして、商業では端っこにひっかかる程度でしかないわけですが、エロゲーの場合、三千部売ったら、立派な中堅メーカーである、という数の問題もあるでしょう。

4:「月姫」が揺るがしたのは、「商業=高クオリティ=大部数」「同人=低クオリティ=少部数」という固定観念

 これを書いたのは、佐藤心でなく、望月茂なので、一応フォロー。

 商業を超えるクオリティの同人作品というのは、あるにはありますが、多くの場合、「少ないページで絵が綺麗」的なものがほとんどだと思います。短いからこそ、クオリティが上げられる、という。
 例えば漫画なら、本屋に並んでる普通の単行本みたいに、200p単位でストーリーが続くようなものは極めて少ない。人気漫画みたいに何十巻、数千ページ続くような作品となると、皆無に近い(そこまでやるとなると、みんな商業に行っちゃう)。
 つまり、棲み分けがなされてるわけですね。

 月姫の場合、商業作品のエロゲーにおいて、いかなる点でも劣らない(というか凌駕する!)ボリュームを保ち、かつ、全体のクオリティも商業レベルだったわけです。

 もちろん、「月姫」以外でも、様々なジャンルで、商業のボリュームおよびクオリティを超える同人作品は出ています。
 が、その中で「月姫」は、大きな話題を勝ち得て、固定観念を打破した、とは言っていいと思います。

月姫が売れた件については
インディーズのCDがメジャー並に数万枚売れたっつーことと同じだけのことじゃないかな! 

 ……まぁ、そうなんですけどね(笑)