新現実

佐藤がギャルゲー運動について述べている箇所を見てみよう。 したがって私たちはとりあえずの結論を簡潔に述べよう。九〇年代後半以降に生まれたギャルゲープレイヤーは孤独な存在である。ゲームプレイの一部始終は個人的なレベルに属するからだ。しかし本論…

さて、佐藤の「現代ファンタジー」は、もう一度引用すると、以下のようなものである。 こうした「ジャンル崩壊以降のジャンル」を特徴づける世界観を、私たちは広い意味で「現代ファンタジー」と呼んで構わないだろう。そこではもう異世界/現実世界という二…

日常/非日常

まず基本的なところから。 前回の記事のコメント欄では「日常/非日常」という単語が濫用されて話がこんがらがったので、きちんと分けてみよう。*1 日常、非日常と言った場合、まず、世界設定、風景としての「日常/非日常」がある。この場合、日常は、現代…

「ギャルゲー運動]

マルセルさんに、色々まとめていただいて、感謝。前の書き込みで、いくつか言葉が足りてないところがありましたので、改めてまとめてみます。

まとめておこう。この号で、佐藤が提示した「現代ファンタジー」は、私見では、2軸で分類できる。・全体的な定義:複数の世界観から、様々な要素を引っ張って、ごっちゃにしたもの。・軸1:世界の内的な必然性。軸1によって、現代ファンタジーは、以下の…

佐藤が、根本的に間違っている点がある。 日常と非日常の往還は、長編物語を作る時の基本的なフォーマットの一つであり、それは失われるようなものではない。 アンドロイドと狐が同一線上に存在する世界設定なら世界設定で、その世界の中で主人公は、日常か…

ノベルゲームのシステムに関する説明は飛ばして、「現代ファンタジー」について。 佐藤心は、「現代ファンタジー」をプレイヤーが親近感を感じる現代世界に、節操無く他ジャンル(日本妖怪、西洋魔術、オタク文化)を入れ込んだものと説明する。 こうした「…

最初にあるのは、タイプムーンの同人ゲーム「月姫」の分析。佐藤によると、月姫の画期的な点は二つ。 一つ目は、商業的な宣伝なしで、インターネットを前提とした口コミによって大きなムーブメントを作るに至ったこと。 もう一つは以下。 本来的には二次創作…

ゲームラボにあった、「ギャルゲー運動」について捕捉。 用語は新現実1号に掲載された「オートマティズムが機能する 『月姫』から見たギャルゲー運動とその空間」(佐藤心)である。