網状言論F改
データベースと世代論の話を続けよう。 東氏(id:hazuma)は、第2世代作品……世界観を持った作品の典型として、「ガンダム」を挙げているが、果たして、そうだろうか? 「ガンダム」という作品は、基本的に「かっこいいキャラ」が「軍服」着て、「かっこいいロ…
僕はいつも九五年におけるオタク系文化の切断ばかり強調してるわけですが、もちろん連続性もあるわけです。個人的に言えば、それを実感するのが『うる星』の存在なんですね。p165 いや、全くその通りで。 『うる星やつら』は、東氏の言う「データベース」の…
東:そもそも、戦後の日本の男性は、一方で絶対的に優位なアメリカ文化に虚勢されつつ、他方でえらくマッチョだという二重性を抱えていて、それがオタクたちにも現れていたと言えるのではないか(p1388) 斉藤:そもそも、なんでそこでトラウマとか言い…
東:(中略)『動物化するポストモダン』はある意味で権威的な歴史観に立ってるし、ディティールを捨てて虚構的なオタク史を語っている。そこから落ちているものはたくさんあるし、僕自身いくらでも自己批判できるけど、でもやはり、あの世代観や九五年断絶…
てなわけで、今度は鼎談の感想について。鼎談だけあって、話題が色々飛んでいるので、精密な批評はしません。分析も東氏(id:hazuma)の言ってることがメインになります。小谷真理の言ってることも、控えめに言って、ツッコミ欲をそそられますが、それは置き…
具体例としてあげられているノベルゲームについて。 ノベルゲームというのは、簡単なツールで、ゲームから画像データなどが吸い出せるようになっています。 東氏は「例えば同人誌ではキャラクターは自分の手で描くわけだから、作家性の残滓が宿る」「吸い出…
世界のデータベース化は、経済的にはグローバル化、技術的にはIT化によって支えられます。この二つが関係していることはよく論じられますが、その同じ変化が文化的側面では「ポストモダン化」として現れている、というのはあまり指摘されません。しかし、…
他の部分は、基本的に「動物化するポストモダン」の要約なので、特に付け加える感想はなかったりします。 ただ一部面白い記述もある。「でじこ」に関しては、 さらに言えば、このでじこのデザインは、そのような変化にただ寄り添っているだけではなく、それ…
ここでは、「動物化するポストモダン」の大きなキーワードである、「動物化」についても語られます。 (オタクたちは)集団として見れば、結局、猫耳が流行れば、バーッと猫耳、メイドが流行ればバーッとメイド、羽根が流行れば羽根というわけで、単にもう動…
短いながらも、「動物化するポストモダン」の要約や、方向性の説明などがあり、いろいろ参考になる一文です。 さて、それによると、東氏は、おたくを以下の観点から分析しているそうです。 (斉藤氏の論とは)ただオタクたちの人間的・主体的な方向に観点を…
というわけで、「動物化するポストモダン」について、一通り書き終わったので、次は「網状言論F改」です。 この本の東氏(id:hazuma)の文章は、「動物化するポストモダン」のような論考ではなく、エッセイに近い短文と対談なので、批評も、感想を含んだも…