2003-09-01から1ヶ月間の記事一覧

コメントについて 2003/09/13*6

ありがたいことで、こちらに書いた論考に関して、多くの方から、コメントをいただきました。以下は、そのコメントから得られたもののまとめ、その1です。

謝罪文

東浩紀様 日記タイトルに関しては、内容のわかりやすさを優先させたことと、私個人の感情と立場の表明であって、他意はありません。 批評には、どうしても立場と感情が出て論を歪めます。立場と感情を隠し完全な中立を装って批評を重ねるよりは、それらを明…

日記タイトルの変更と謝罪 2003/09/13*7

本日記は、元々azumagakiraiというidにて開始しました。それに関して、9/9に東氏(id:hazuma)より、 idそのものを個人攻撃に使って、否応なしに本人にログとして見せつけるというのは、内容の如何にかかわらず単純に荒らしでしかないと思うんだけど、どんな…

アンケートのお願い

でじことゲーマーズのスタンスに関する望月の見解は上に書いた通りなんですが、これは主観と怪しげな記憶が入っちゃってるので、色々な方の話を聞きたいと思います。 98〜99年のゲーマーズと、それを取り巻くグッズ店の状況について、はっきりしたデータ…

論考リンク集

去年の段階で、こんなのが上がってました。非常に参考になります。 他にも、面白い論考がありましたら、教えてください。○Takahashi's Web -diary- http://www2.osk.3web.ne.jp/~naokikun/diary12.htm#020820_2 http://www2.osk.3web.ne.jp/~naokikun/diary1…

デザイン先行の匿名キャラ

「でじこ」が、デザイン先行で、性格や設定が自然発生的に現れた、という解釈は、明らかに間違いだが、そういうキャラ/現象は、いくつも存在する。 いい例が、「萌えるエコアイス」のえここだろう。 元々は東北電力のキャンペーン用キャラクタで、何の設定…

でじこに関する2、3のことども。2003/09/12

さて、これまでの批評では、なるべくトリビアルなツッコミは避けようと努力したつもりである。 細かい揚げ足を取ることは、必ずしも全体の論の批評には結びつかないからだ。事実関係の問題を指摘した際は、なるべくそれが、全体の論の中で、どのような位置を…

例によって区切りたかったので、日を変えました。

質問篇 2003/09/11

区切りたかったので、日を変えました。 批評的な側面からは書き尽くしたので、ちょっとスタンスを変えて、質問形式に変えてみよう。 以下は、「動物化するポストモダン」に関して、東氏(id:hazuma)に対する質問である。 質問1 第1章では、(オタク系文化に…

感想

内容、分析とも、鋭く面白い部分も多かった。それだけに、無神経な決めつけや、仮定の導入が気になる。 大所高所から大きな理論を援用して何かを説明した気になるのではなく、「実際のメカニズム」に注意を払って欲しい。 日記の最初に書いた通り、哲学や文…

ポストモダン

で、それらを「ポストモダン」によって位置づける試みだが、望月の評価では、これは、大きく失敗している。 仮定を使って、何かを説明する時は、説明のために持ち出す仮定と、それによって説明される結果が、見合うものでなくてはならない。 つまり、この「…

データベース消費

前者の消費活動の分類に関しては、大きく評価できよう。第一世代、第二世代、第三世代という区分については単純すぎて、そのまま受け入れられない面もあるが、データベース消費という概念自体は、オタクの活動を、うまく現す、非常に優秀な概念である。 東は…

総まとめ 2003/09/10

区切りたかったので、日を変えました。 「動物化するポストモダン」には、二つの側面がある。一つは、オタクの消費活動を分類し、系統づける試み。もう一つは、「ポストモダン」というモデルを前提に、その変化を意味づける試みだ。

 データベース先行型作品について

先ほどは、「データベース消費より作品が先攻する」と書いた。 だが、確かにそうでなく見えるものもある。 東は、デ・ジ・キャラットを挙げているが、これなんか確かに、作品という実体を欠いた状態から始まって、データベース的な消費が先行して、あとで作…

第2章 解離する人間

二章の続きでは、オタクが、「大きな物語」を否定しつつ「ウェルメイドな物語」の欲求を高めている矛盾が提示され、以降、それについて話が巡る。 この矛盾は、東が、「オタクはポストモダン化して、大きな物語を必要としなくなった」と決めつけたことに端を…

第2章 いったんまとめ

区切りたかったので、日を変えました。 さて、東の論では、第1世代オタクは、作品そのものを素直に消費していた。第2世代オタクは、作品そのものではなく、その背後にある設定、背景世界を消費していた(物語消費)。第3世代オタクは、個々の作品ではなく…

第2章 データベース的動物

長くなるので、キーワードを整理していこう。 大きな物語 生きる意味とかを与えてくれる物語。その中でも、みんなで共有できるようなもの。 例えば「まじめに働いてお国のために尽くそう」とか、みんなで信じて働いてた時代があったわけだ。 あるいは「お金…

第1章/望月なりの結論。

さて、ポストモダン云々を無視しても、日本のオタク作品に、疑似日本モチーフが多いのは確かである。 それについては、単純にモチーフとして使いやすく面白いから、ということだろう。巫女さんにしろ江戸や大正にしろ、適度に感情移入できて、適度に異世界/…

第1章 オタクたちの疑似日本

というのも、オタクたちが生み出した「日本的」な表現や主題は、じつはすべてアメリカ産の材料で作られた、二次的で奇形なものだからだ。 利口ぶるバカが書く文章には、いくつか典型がある。その一つは、何にでも当てはまるような大ざっぱな一般論から、適宜…

前書きによれば、本書は、オタクと一般層の間の橋渡しをして、風通しをよくするために書かれたそうである。 まず、そこに危惧がある。本書は書名の通り「ポストモダン」を通じて、そのへんの説明をするものである。 普通の人はポストモダンについてよく知ら…

では改めて

無論、日記の内容自体は、東氏を喜ばせるつもりもなければ、付き合ってもらうためにあるわけでもない。 では分析を続けていこう。

移転に際して、謝罪

東氏の9/9の日記より。 まあ、予想どおりというかなんというか、攻撃サイトも現れてきたみたいだし、日記の更新もそろそろ潮時かも。「東浩紀が嫌いな日記」(id:azumagakirai)とか作られて喜ぶほど、僕も能天気じゃないし、あまりそういうノリには付き合っ…

付記

東氏の9月4日の日記のコメントに、上記記事に関する言及があり。 ただ、『キャラクター小説の作り方』における大塚氏の批判は、正確には、TRPGそのものというより、TRPGのリプレイを下敷きにして作られたキャラクター小説に向けられています。僕はそこは同…

ファウストvol.1 メタリアル・フィクションの誕生

上に加えて、「ライターとして下手」というのも付け加えておこう。これ、金取って読ませる文章じゃない。 文章の枕は、大塚英志の「キャラクター小説の作り方」。 大塚英志は、ゲームのライトノベルへの影響を悪い方へ考えている。 このゲームというのはTRPG…

この日記について

この日記は、東浩紀の文章を読んで、それはあんまりだ、と思う点が多いことを前提に書かれている。 哲学に限らず、学問において、難しいことを厳密に説明しようとする時、難しくなってしまうのは当然のことだ。 啓蒙書を書く場合は、どこを本質と捉えて、ど…