2004-01-01から1年間の記事一覧

伊藤剛氏は、どこまで天然か

ここからは、どうやら、この人は、筆が滑ったとかいうんでなくて、本気で、こういう人なんだな、と確信するに至る話。 ただ、ぼくはぼくで、微妙に挑発的な言辞を取ることがあるし、ひとの泣き所を見つけるとつついてみたくなるという悪いクセがあります。あ…

伊藤剛氏の発言は、どこが気持ち悪かったか

たしかに、腐女子的な視線に対する、男子オタのホモフォビアにもとづく反発はあるだろう。だが、彼らは弱く、臆病なだけなのだ。自分が誰かの欲望の対象になること(もっといえば、愛されること)が怖くて仕方がないのだ。だから、あまり気にすることはない…

さらに地雷を踏む。日記の主旨とは外れるが、あきれ果てたので。

一連の腐女子語りについて思う事柄。

http://d.hatena.ne.jp/emifuwa/20040731 周りの腐女子語りに関して、ちょっと根本的な疑問があります。些細と言えば些細なことなんですが。 えー「腐女子」という言葉。 俺は、これって、謙譲語だと理解していました。 つまり、外に対しては遠慮を、内輪に…

少し地雷を踏んでみる。

奈須きのこ、優遇されてる?

僕は基本的には『ファウスト』を応援しているし、はっきり言って小説誌でまともに読んでいるのはこの雑誌しかないのですが、上記の点で、第三号の目次予定にはどうしようもない違和感を覚えています。 波状言論12号 僕は今号の「ファウスト」の編集方針、具…

奈須きのこ罵倒

で、奈須きのこだ。 僕は今号の「ファウスト」の編集方針、具体的には、ライトノベルとゲームが融合した新しい小説の可能性を奈須きのこに代表させる方針に強い違和感を感じている。 それはひとことで言えば、奈須の作品に、「物語を語ることへの戸惑い」が…

勝利宣言

僕は昨年9月号のこのコラムで、「ファウスト」創刊を取り上げた。僕はそのとき、これからは、アニメがオタク的想像力の中心を占める時代は終わり、ライトノベルとゲームの交差点にある新しいタイプの小説がその位置を占めることになるのではないか、と記し…

奈須きのことか

今月のゲーラボ、お題は、奈須きのこ叩き。メルマガでやるのも、相当のもんだと思っていたが、まさか商業誌コラムでやるとは思わなかった。開いた口がふさがらない。・メルマガでの奈須きのこの言及は、こちら参照。 http://d.hatena.ne.jp/motidukisigeru/2…

コミケは行ったけど、Hakagixはスルー。書店売り待ち。

森川氏のオタク理論は、オタクの個室(いわゆる魔窟と呼ばれるタイプ)を精神分析しようというものだ。 それに関し、前回の記事では、オタクの部屋にモノがあふれるのは、オタクがモノをたくさん買いたがり、触れたがるという物理的必要性が、まずある、と、…

森川嘉一郎の各種発言が、わりと「いい加減にしろよテメェは」レベルに達している。 まずは、こちらを見てもらいたい。 http://www.jpf.go.jp/venezia-biennale/otaku/j/aethetics.html (前略:萌えについて普通に説明すると、相手にされない)脂ぎったオタ…

ライトノベルを批評するわけ

後半では、東浩紀はライトノベルへの野望を語る。 ラノベに最近、脚光が当たり、それによって、コンテンツビジネスが台頭する。結果、ラノベのコンテンツビジネス=ディズニーランド化に、馴染まない部分が切り捨てられる。 だから、それをすくい上げる批評…

なぜメタフィクションを批評するのか

対談の後編は、なぜ、東浩紀がメタフィクション(だけ)を批評するのかについての質疑応答。 東:あまり僕の話はしたくないんですが、一言で言えば、形式に対して自覚的でありながら、にもかかわらず内容=物語を作れる、という行為に興味があるからですね。…

今回は(ようやくというべきか)ハカギックスの内容説明&予告。 この評論本の編集にあたって、編集部は、1996年の『雫』で始まったひとつの時代――「美少女ゲーム運動」の時代――が、いままさに終わりつつあるという仮説を立てました。 (更科、元長、佐藤氏…

その3 メディアミックス戦略の偽善的拡大

いちばん気になるのがここ。 東の論拠は以下の通り。・「イノセンス」はオタ向けマニアック作品であるのに、一般に向けて宣伝された。 ・「スチームボーイ」は、大友作品なのに、中身空っぽのダメ作品となってしまった。 ・コンテンツビジネスがどうこういっ…

その2 国家的威信

モノ作りで負けて来て、コンピュータソフトとかでもまずいんで、日本は、コンテンツビジネスに色気を出してるらしい。 オタクのコンテンツを、日本の国際的なプレゼンスを高めるために使う動きは、いまや政策レベルで動き始めている。 のだそうだ。 ほうそう…

その1:世代的な混乱

人気のある作品について、「第1世代、第2世代」に受けた作品と、「第3世代」に受けた作品が、いっしょくたになっている。そのままだとブームが方向性を見失う、だそうだ。 何度も書いているが、このへん、一番、見失ってるのは東浩紀なので、どうでもいい…

オタクバブルって?

東は、例えばポケモンのような大衆・子供向け作品ではなく、 マイナーでマニアックな作品群、つまりは「オタク」のコンテンツが、そのまま社会的認知を受け始めているように見えるのである。 と語る。 いや、受けてないって。 メディアミックスやらコンテン…

クリエーターを「保護」すること

今回は、オタクバブルへの不安について。

今回は、ファウストとのプロレスを離れて*1、なぜ、波状言論なりハカギックスなりを出すようになったか。 東は、批評家になるには、おおざっぱに3つのルートがあると主張し、その問題点について語る。 一つは、文芸誌や論壇誌における新人賞システムであり…

引き続き、「九十九十九」について(以下、ネタバレあり)。 「九十九十九」のクライマックスでは、3人の「九十九十九」が一同に会する。 3人とも自分のいる場所がメタフィクションの中であることを認識している。 一人目は、この世界は「神」が生み出した…

http://www.hirokiazuma.com/hakagix/ 目次公開。例によって色々とつっこみどころはありますが、とりあえず、ここ。 ただのマップと年表じゃない。「プレ-ファウスト系」「メタギャルゲー」など新カテゴリー満載の、「葉鍵ックス」の名に相応しい歴史観に支…

Hajou-Hakagix

新記事のため、日付改め。

http://www.hirokiazuma.com/archives/000098.html 『ファウスト』はむろん太田さんの個人誌なのですが、もしその編集方針に僕が多少とも貢献できたとするのなら、そちらのほうの起源は、伝奇でもメディアミックスでもない、この本に書かれたようなヴィジョ…

http://www.hirokiazuma.com/archives/000051.html しかし、今回の騒ぎを見るかぎり、文芸業界はまたもやくだらないスターシステムで延命を図るつもりのようにも見えます。もしそうだとすれば、僕はそれには軽蔑しか感じません。だからネタにもしません。 ht…

バブル?

http://www.hirokiazuma.com/archives/000098.html いま時代はライトノベル・バブルの様相を呈していますが、ブームが過ぎ去っていっても、彼らの作品はちゃんと読まれていくことでしょう。僕はブームにはまったく興味がない(どころか反感をもっている)し…

稿を改めるために、日付を変えました。おちついてもう一度。 現在、美少女ゲームとライトノベルの接点では奈須きのこ氏の作品(『月姫』『空の境界』『Fate/stay night』)が突出して持ち上げられていますが、これは必ずしもよい状況ではありません。そもそ…

(マジギレの残り) ★東さんのコラムは、『波状言論』の夏のコミケの増刊本のための告知が乗っ取りハイジャック。そしてアジテーション。っていうか、いつもより長いじゃないですか! 夏コミが終わったときには燃え尽きているだろう東さん。「われわれは『あ…

「Crypto-survival noteZ」を休載して、美少女ゲーム評論本「ハカギックス」の予告。エロゲがオタク文化の中心だから、評論に値する、という話。エロゲというのを全然知らない人に対する説明としては悪くないが、その分、言ってることに単純化が多いので、一…